資本金
企業が発行した株式と引き換えに株主が払い込んだ金額。その金額のうち、会社が資本金としなかったものは株主払込剰余金となります。
株式会社の最低基本金は1000万円です。
貸借対照表の資本の部は、資本金と法定準備金、その他の余剰金で構成されています。
経常利益
期ごとの損益計算書で示されます。企業の経営力を見る基本的な指標です。営業利益に営業外損益を加減したものです。
企業内部では「経営の通信簿」となり、企業外部では重要な投資材料となります。
企業活動では、まず「売上高」があらわれます。ここから売上原価、販売費・一般管理費を引いたものが営業利益です。企業本来の営業から得られた利益です。
次に、営業利益から営業外費用と営業外利益を加減して経常利益を算出します。
営業外というのは、株券や預金からの収入や借入金の支払い利息などです。
当期純利益
当期純利益=税引前当期利益(経常利益+-特別損益)-税金等。損失となった場合は、当期純損失と言います。
特別損益とは、土地などの売却損益、不慮の災害による損益、前期損益の修正額など一過性の損益を指します。
1997年度には、不良債券処理や銀行の不良債券売却など、巨額の特別損失が計上されることがよくありました。
営業利益
売上高から売上原価、販売費用、一般管理費などを差し引いたもの。損失となった場合は、営業損失になります。
販売費・一般管理費とは、売上原価以外のもの、給料、福利厚生費、宣伝費、事務経費等のことです。
売上原価、販売費・一般管理費との合計を営業費とも言います。
決算
企業が自らの経営状態を把握すると同時に、投資家に対するディスクロージャーと言う意味もあります。
「貸借対照表」や「損益計算書」を作成し、期間損益や財産を明らかにするものです。同時に配当も発表されます。
上場企業は決算発表の際に「決算短信」(決算内容を一定の様式にしたがって簡潔かつ総合的にまとめたもの)を作成し公表しています。
中間決算
1会計期間の中間時点で帳簿を締め、行われる決算のこと。この際に「中間配当」を行う企業も多くあります。中間決済は投資にとって重要な情報源になります。
連結決算
近年は合併会社や小会社を設立し企業グループを形成するケースが多くなっています。
この場合、親会社がまず単独で決算を行い、次いで子会社や関連会社なども含めた決算を行います。これを「連結決算」と言います。
経営に対する支配力や影響力を持つ場合は持ち株比率にかかわらず連結の対象とされます。
企業グループの全体の状況を把握でき、正確な投資情報を得られます。
増収/減収
売上高が前の決算期と比べて増加することを「増収」、減ることを「減収」と呼びます。
売上高・利益のいずれも増えれば「増収増益」、売上高は増加したのに利益が減れば「増収減益」となります。
前期の売上高に対する増加率、減少率を%表示したものが「増収率」「減収率」です。
増配/減配
「増配」は前期より配当額が増えること、「減配」は配当の額が減少することです。
配当額の増減は企業の業績に左右される場合が多く、「据え置き」は増配も減配もない場合をいいます。
無配/復配
企業業績が悪化し利益が出なかった場合、配当を見送るケースがあり、これを「無配」と言います。
配当をしていたが無配になった場合を「無配転落」、企業業績が好転し再び配当を実施することを「復配」と呼んでいます。
前期から無配が続いている場合は「無配継続」といいます。
財務諸表
財務内容を表す計算書類。「貸借対照表」「損益計算書」「営業報告書」「利益処分案」(または「損失処理案」を指します。
経営状況や経理の内容を報告するために作成されます。
貸借対照表
企業の財政状態の一覧表。バランスシートともいう。企業の財政状態を明らかにする報告書なので投資情報として重要です。
1会計期間の総収益と総費用を対応させ、純損益を明らかにした書類を「損益計算書」(profit and loss statement)と言います。
損益計算書
企業の一会計期間の経営成績を示すため、その期間の収益と費用の明細を示して、どれだけの利益・損益を出したかを示す計算書。
計算式は、
当期利益=
営業利益(売上高-(売上原価+販売費・一般管理費))+営業外利益-営業外損失
となります。
収益は売上高、受け取り手数料など、費用は仕入原価、製造原価、人件費、宣伝費、支払利息などです。
営業報告書
決算期ごとに会社の状態についての報告書のことで、財務諸表も同時に株主に送付されます。
ほとんどの企業が株主総会後に「事業報告書」を作成し株主に配布しています。
利益処分案
株主総会において承認される書類で、利益の処分に関した書類。正式には「利益の処分または損失の処理に関する議案」。
配当は、貸借対照表の純資産額から資本の額、資本準備金、利益準備金などを控除した額までに制限されています。
キャッシュフロー計算書
お金の流れを記したもの。①営業活動によるキャッシュフロー(主要な活動で稼いだ資金の増減)② 投資活動によるキャッシュフロー(設備投資や、有価証券に使われた資金の増減)③ 財務活動によるキャッシュフロー(資金調達と返済や配当金支払金の増減)の3つの区分があります。ここでいう資金とは現金と現金同等物(すぐ現金化できるもの、短期的な投資)です。
営業活動キャッシュフローの表現方法には、直接法と間接法があります。直接法は、主要な取引ごとに集計し、表示する方法です。わかりやすい反面、作成には手間がかかります。
間接法は、当期純利益を調整して純増減額を逆算して表示する方法で、会計上の損失とキャッシュフローの関係が明瞭に表示されます。こちらを採用する会社が多いです。
有価証券報告書
決算期ごとに営業および財務の状況を記載した書類のことで、証券取引法により義務付けられています。
有価証券報告書には、事業年度ごとに営業および経理の状況その他の事業の内容に関する重要事項が記載されています。
内容は、監査報告書が添付された財務諸表(連結財務諸表ににウエートがおかれている)、事業の概況、設備の状況、提出会社の状況、経理の状況、提出会社の状況、株式事務の概要など、多岐にわたっています。
企業の実力や長所がわかり、重要な判断材料となる資料です。証券取引所などで閲覧できます。
流動資産/固定資産
流動資産は、現金預金、短期保有の有価証券、商品、製品、仕掛品、原材料など、債券には受取手形、売掛金、前払費用、仮払金などがあります。
固定資産は1年以上使用される資産で、これは販売目的としません。有形固定資産、無形固定資産、投資等の3つに分けて、貸借対照表に計上されます。
流動負債/固定負債
流動負債は返済期限が短い負債で、買掛金、支払手形、未払金、借入金などです。
固定負債は返済期限が1年以上経過した後に支払いが発生する負債で、長期借入金、社債、退職給付引当金などです。
法定準備金
資本準備金と利益準備金があります。
資本準備金は、「株主払込余剰金」「合併差益」などです。
利益準備金は、資本金の4分の1に達するまで、利益の処分として支出する額の10分の1(中間配当するときは分配金の10分の1)を積立てなければなりません。
剰余金
会社の純資産額のうち、資本金と法定準備金以外の部分のこと。通常配当の原資に充てられます。
マイナスの場合は「欠損金」。
任意積立金
利益準備金以外の余剰金。配当準備金、記念事業積立金、別途積立金。
未処分利益
繰越利益に当期利益を加えたもの。処分後、残高は次期繰越利益になります。
債務超過
赤字が資本を上回った状態をいいます。
貸借対照表で債務超過を示していなくても、不良債券や含み損失のある有価証券を所有してる会社には注意が必要です。
収益/費用
収益は、売上高、受取手数料などです。
費用は、仕入原価、製造原価、給料、宣伝費、支払利息などの必要経費です。
売上原価
製造業の売上原価は、
期首製品棚卸高+当期製品製造原価-期末製品棚卸高。
販売業では、
期首商品棚卸高+当期商品仕入高-期末商品棚卸高。
営業外損益
本業以外から生じる損益。受取利息や配当金、支払利息など。
特別損益
災害による損失、資産売買による利益や損失、前期損益の修正額など、特別に起きた費用や収益です。
株主資本比率
株主資本比率=株主資本(純資産)÷総資産X100。比率が高いほど安定性が高いと言われてます。
銀行などから調達するお金を外部資金、株主からの払入金や利益の蓄積したお金を自己資本と呼んできたので、かつは自己資本比率と表現されることが多かったのです。
株主(自己)資本利益率(ROE)
株主資本に対する税引き利益(純利益)の割合。どの程度の利益を上げているかを示す指標です。
また、株主資本が有効に活用されているか、企業の経営姿勢が表れるデータでもあります。
ROEの計算式は、
ROE=1株当たり利益(EPS)÷1株当たり純資産(EPS)×100 です。
自己資本規制
証券会社の経営安定を図り、金融不安を払拭する目的で金融監督庁により義務付られた規制。
自己資本規制比率は、総資産に対する自己資本の割合を表した数字です。証券会社の健全性を示す指標となります。
自己資本規制比率が120%以下になると、業務の一部または全部の停止を始めとする措置が取られます。
毎月届け出るほか、営業所などに配布し公開する義務があります。
損益分岐点
損益が発生する分かれ目となる売上高を指します。売上高と総費用が同額のときの売上高を損益分岐点売上と言います。
損益分岐点売上を実際の売上高が超えれば利益が生まれます。
損益分岐点比率(損益分岐点売上が売上高に対して何%なのかを示した比率)が低いほど、体力があり安全といえます。このような分析を損益分岐点分析(CVP分析)と呼んでいます。
監査証明
公認会計士または監査法人は、財務諸表が公正であるかどうか意見を付けます。これを有価証券報告書の中に「監査報告書」として添付します。
上場企業は決算期ごとに財務大臣に届けなければなりません。
監査法人
5人以上の公認会計士によって構成される法人。1968年から設立が認められました。
これによって監査の徹底化が図られるようになり、同時に粉飾決算などの不正を防止できるという点から、多くの企業が監査法人の会計検査を受けています。
粉飾決算
利益を実際よりも多く見せかけ虚偽の決算を行うこと。
逆に利益を少なく見せかける決算を「逆粉飾」と言います。
信用の低下や株価の下落を避けるために行われますが、その決算を信じた人を裏切ることになります。
多くの粉飾決算が明らかになり、監査のあり方や企業の姿勢が問題となっています。
会社更生法
1952年に施行された、経営が行き詰まったが再建の見込みのある会社の事業の維持・更生を目的とした法律。
会社が裁判所に会社更生法を申請すると手続きが開始され、管財人が会社更生の主導権を握ります。
企業が破産すると損害を受ける人が多いので、更生させる目的で作られました。
上場企業が会社更生法の適用を申請すると3ヶ月後に上場廃止となります。
減資
株式数を減少させることなどで資本金を減らすこと。損失の穴埋めとして実施されます。
株主や債権者を保護するため、株主総会の特別決議が必要です。
税効果会計
会計上の損益と税金の対応関係を正しく財務諸表上に表現しようというもの。会計上の利益については、調整を行わずそのまま税率をかけ、算出された税金を損益計算書での税金費用とします。
また、申告調整によって計算された税務上の加減分については、別に税率をかけ、当期の税金費用として認識せずに繰延税金資産・負債として繰延処理します。
税効果会計導入には、税法の規定に縛られていた企業会計を本来の形に戻すということ、期間間の比較をより正確なものにするという意味があります。
バブル崩壊後の不良債券問題が税効果会計の導入を急がせました。
多額の不良債券処理額がその期の損金として認められなかったため、損益計算書での法人税等と最終利益が大幅に食い違っていたからです。
時価主義会計
決算時点で保有する資産を市場価格である時価で換算する会計。
従来は取得時の価格で計算する「簿価主義会計」を採用してきましたが、時価変動リスクの拡大により、時価会計が採用されるようになりました。
退職給付会計
2001年3月期から導入された企業の退職金や企業年金に関する新しい会計基準。
退職金制度は、退職一時金(退職時に企業から支給される)、企業年金(退職後に分割して支給される)とに分けられます。従来は別々でしたが、退職給付付会計の導入により、一体として処理することになりました。
これまでの会計基準では、株価下落や低金利の影響による積み立て不足が表面に出ることはありませんでした。しかし、財務内容を開示し、15年以内に積み立て不足を解消するように義務付けられました。保有株式で穴埋めをすることが多いようです。
退職給付会計の導入により、「確定拠出型年金」(掛け金を前もって定め給付額の変動を伴う)へ移行する動きが目立っています。
掛け金を拠出した段階で支払義務を果たしたことになるからです。
公的年金制度
老後の生活の安定を図るためにお金を蓄えておく社会保障制度。
公的年金制度は、国民年金、厚生年金、共済年金の3つに分かれます。国民年金は自営業者や主婦、厚生年金は企業に雇われている人、共済年金は公務員や農林漁業の団体職員などが対象でした。
しかし、負担を公平化するために、1995年に制度改正され、全国民に共通した年金である基礎年金を支給することになりました。
これを1階部分といいます。
そして、雇用されている人には、報酬に比例した年金を上乗せする体制にしたのです。これを2階部分といいます。
年金の種類は、老齢、障害、遺族の3つがあります。
年金に関する問題は、人口バランスが崩れて若者層の経済負担が限界に近づいており、このままでは破綻してしまうということです。
日本版401K
アメリカで最も普及している「確定拠出型年金」で、従業員の口座に給与から積み立てて、事業主も一定額を拠出する仕組みです。従業員が運用方法を選択しリスクを背負うことになります。
日本の企業年金は「確定給付型」でしたが、企業の負担が大きいので日本版401Kの導入が進みました。
自分で運用でき、転職してもそのまま継続できるというメリットがありますが、個人運用が失敗した場合どうするのかがまだはっきりしていません。
1株当たり利益
EPS(Earnings Per Share)とも言います。1株当たりの税引後利益を示します。
1株当たりの利益が多いほど評価され、PER(株価収益率)を計算する際の基準となる数値です。
1株当たり配当
1株についていくらの配当が支払われるかを示したもの。1株に年10円の配当だと、1000株保有していれば年1万円を受け取れます。
1株当たり純資産
純資産総額を発行済株式数で割った数値で、株価純資産倍率(PBR)を計算する際の基礎となります。
年初来高値・安値
大発会(例年1月4日(日曜日に当たる場合は1月5日、土曜日の場合は1月6日))から大納会(12月30日(休日の場合は直前の営業日))までの期間中、最高値を年初来高値、最安値を年初来安値と呼びます。